Factoryは、それぞれの事例に対して、地域の中で利用できる資源を持ちよることで、その課題を解決しよう!という試みです。
次回のFactoryの申し込みリンクはページ下部にあります。
初めての方も、この事例を読んでピンとくるものがあったり、情報を探してみた!という方など、ぜひご参加ください!
サオトメさん 65歳男性
サオトメさんは川崎市で代々続く地主の家に生まれた。明治時代に建てられた屋敷は10室ほどもある大きな日本建築で、100坪ほどの庭も子供のころからの自慢だった。
父は不動産業を営み、サオトメさんも高校を卒業してからは父の仕事を手伝うようになった。
25歳の時に結婚をしたが、妻と姑の確執に加え、自身の浮気が原因で40歳の時に離婚。子供はおらず、大きな邸宅に父母と3人での生活にもどった。
その父母も、サオトメさんが60歳の時に他界。その看病のストレスからかサオトメさん自身も62歳の時に脳梗塞で倒れ、病院に入院した。
「突然、目が回って手足が動かなくなり、ろれつが回らなくなって、死ぬのではないかと思った。でも、この屋敷の中では誰にも助けを求められないし、本当にやばいと思いましたね」
幸いに、治療がうまくいったこととリハビリに励んだおかげで、軽度のまひ以外は大きな後遺症はなく、仕事に戻ることもできた。しかし、いざとなったときに誰も助けてくれる人がいないことや、病気の不安を話せる人がいないことに心細くなり、人づてに聞いた「暮らしの保健室」に定期的に来てくれるようになった。
「仕事も、この体と年齢では続けることも難しいので整理していこうと考えている。でも、そしたら自分がこれからどうしていいか不安で。夜とかひっそりしていて怖いよね。眠れなくなることも時々ある。これから自分がどうなっていくのか不安だよ」
と、暮らしの保健室で切々と語った。
父母(83歳故人):川崎市に生まれ、先祖代々の土地と邸宅を守ってきた。しかし、サオトメさんが60歳の時に、父は肺がん、母も心筋梗塞で次々に他界した。
元妻(62歳):離婚して後、東京都内で別の男性と結婚。その後20年以上音信不通。
ヨシノさん(45歳):サオトメさんの不動産会社で働く従業員。サオトメさん自身はそろそろ引退し、この方に事業を継いでもらおうかと考えている。10年以上一緒に働き、気さくでよい職員だが、プライベートでの付き合いはほとんどない。
親類:サオトメ家は代々の地主なので、川崎市内に血縁者は多数。ただ、それぞれが独立した家のため、冠婚葬祭などで顔を合わせることはあるも、普段の行き来はほとんどない。
友人:小中学校時代の同級生なども地元に多数いるが、深い付き合いをする友人はいなかった。
信仰:なし
趣味:妻と離婚してから、両親の食事もサオトメさんが作るようになったことで、料理をはじめたところ楽しくなり、本を買って様々な料理を試している。料理教室などには行ったことがない。
性格:几帳面で、細かいことが気になるタイプ。結婚していたころは家の掃除の仕方などでたびたびケンカになったこともあった。一方で情にもろいところもあり、浮気をしたのも、仕事関係で知り合った女性の身の上話を聞き、助けてあげたいと思ってからだという(反省していると)。
社会的処方研究所Factory20 参加者募集中!
申込リンクはこちら!
https://www.kokuchpro.com/event/factory20/
今回は「演劇×リンクワーカー」というテーマで、皆さんにも俳優になっていただき、「実際に社会的処方をつないでみる」という実践をしてみようかと思います。
アイディアばかりたくさん出てきても、それを実際に利用者さんへつないでいく、というのはやってみて初めて気づくもの。そこで、参加者同士で利用者とリンクワーカーに分かれてもらい、どうすればうまく伝えられるのか?という点について参加者同士で考察してみたいと思います。
初参加という方も大歓迎です!
日時:2020/1/14(火)19時~21時
会場:暮らしの保健室(向河原)
神奈川県川崎市中原区下沼部1760 カインド玉川ビル3F
料金:500円
※プラスケア会員・オンラインコミュニティメンバー・「やくそく」のカードをお持ちの方は無料になります。お申し込み時点では有料チケットをご指定下さい(申込時のコメント欄にてお知らせいただくか、当日に会場受付でお申し出いただければ無料になります)。