+Care projectのコンセプト

●コンセプト:つながり~「枠を超えてゆるくつながる」

 

●ミッション:

・「暮らしの保健室」の運営を中心として、「医療者と住民が気軽につながることができる」チャネルを地域内に散りばめる。

・利用者とスタッフおよび地域住民の人間的な関係を基盤に、Quality of Life向上につながる最良の解決策を見出すために、コミュニティナースを中心としたケアを市民も含めたチームで提供する。

・専門職としての判断に則り、一方的なケアを提供するのではなく、住民・患者・家族の自立支援および意思決定支援を行う(医療の民主化)。

 

●ビジョン:10年後の川崎市中原区を中心とした地域が「病気になっても安心して暮らせるまち」になることを目指す。

+Care Projectの3つのとりくみ

「出張型の」暮らしの保健室

 

ちょっとしたことから、大きな病気を抱えての困りごとまで、ふらっとお越しいただいて、医療者とお話できます。

多くの方々にご利用頂けるよう、開催地は一か所にとどまらず、中原区内を中心に、様々な場所で開催します。

様々なサポートサービス

 

私たちは、暮らしの保健室で「待つ」だけではなく、皆様がお困りの場面に直接伺ってサポートします。看護師が診察室へ付き添ってのコミュニケーションサポートや、お金の面での個別相談、病気や治療の副作用による外見変化への相談など、多くのメニューをご用意しています。

「受けたい医療を考える」運営協議会

 

医療とまちづくりをつなげる。地域の皆さんと一緒に作る。

会員となって頂いた方は、単にサービスを「受ける」だけではなくこの地域の医療をどうしていきたいか、主体的に関わることができます。


目指したい未来

川崎市中原区は2016年、人口25万人を突破しました。

 年齢層としては、比較的若い人口が多いものの、老年人口の絶対数、そして単身独居世帯も確実に増加を続けています。しかも、人口が増え続けている背景には、中原区中心部のタワーマンションの林立による新住民の増加が寄与しており、このエリアのコミュニティの希薄化も問題となっています。

 このような状況において、向こう10年間で地域医療上問題となるモデルケースは、「高齢独居で近所に身寄りがなく、子息は遠方、友人関係も希薄」という例や「40代夫婦で共働き、子どもが成人していない状況で、親が病気になる」、いわゆる「ダブルケア」の問題などであると考えられます。

 しかし、治療そのものは病院で受けられるにせよ、患者さん本人そして本人を支える役割を背負わされる家族を「生活の面から支える」システムは現在の日本においては乏しいと言わざるを得ません。がんや認知症など、生命や生活に大きな影響を与える疾患に罹患した場合、本人および家族が受ける精神的・社会的負担は非常に大きく、つながりが失われ孤立化する例が多いにもかかわらずです。社会的なつながりが失われることは死亡リスクの増加に寄与するという研究も報告されています(McGinnis JM, et al. Health Affairs. 2002)。

 

2015年10月に行った街頭アンケート
2015年10月に行った街頭アンケート

 このような状況の中、私たちは、川崎市中原区で武蔵小杉駅周辺の地域マネジメントを行うNPO法人「小杉駅周辺エリアマネジメント(以下、エリマネ)」の取り組みとして、NPO、企業、医療者、住民が協力して、自分たちの健康・生活を自分たちで守るための+Care Projectを2014年6月に立ち上げました。

 2014~2015年にかけては、「予防」をテーマに、運動や食などに関する健康啓発のためのイベントなどの企画を行ってきましたが、2016年からは+Care Project立ち上げの際のスローガンである「病気にならないまち/病気になっても安心して暮らせるまち」のうち、後者への取り組みを中心に行っていこうと考えまし。そこで、2015年10月に中原区武蔵小杉において「あなたにとって、病気になっても安心して暮らせるまちとは」をテーマに街頭アンケートを行ったところ、124名の方から回答を頂き、まとめると

 

「信頼できる医療機関・医師がある」

「住民同士がお互い支えあえる仕組みがある」

「健康問題などに関して気軽に相談できる場所がある」

という結果となりました。私たちはこの3つを満たす解として「武蔵小杉に『暮らしの保健室』を作ろう」と考えたのです。

 

コミュニティナースのコンセプト
コミュニティナースのコンセプト

 暮らしの保健室とは、学校の中の保健室のように、気軽に行けて、そこに行けば全ての健康・福祉問題解決のきっかけが得られる(ワンストップサービスの)場所です。具体的には、地域住民の健康に関する質問、生活にかかわるさまざまな相談、情報提供、医療コーディネーターとしての機能(病院と地域、医療と福祉の橋渡し)などを行っています。

 

 海外では「Lay Navigation」といった、医療者や市民による医療ナビゲーターが患者さんや家族に専属でつくモデルが開発されており、そのシステムを利用することで複雑な健康問題への対応が簡単になったり、様々な医療福祉システムへのアクセスがしやすくなったり、より質の高いケアが受けられるようになり、医療コストも減少した、という研究結果が報告されています(Rocque GB, et al. JAMA Oncol. 2017)。

 日本ではこのLay Navigationに相当する仕組みは整っておらず、我々が暮らしの保健室という場と、地域の中で活動する「コミュニティナース」というプロフェッショナルの人材を生かして、病気によって失われかける「つながり」を再構築し、患者・家族が自立して歩んでいけることを支援する、日本においてLay Navigationに相当する先駆的モデルを作ることを目指しています。

 2017年4月、エリマネの活動地域から、より広い地域を対象に自由度の高いサービスを提供するという目的のため、+Care Projectを一般社団法人プラスケアとして分離独立し創業となりました。これらの取り組みを通じて、10年後の川崎市中原区を中心とした地域が「病気になっても安心して暮らせるまち」になることが、私たちの目指す未来です。そして、私たちの取り組みを全国各地へモデル事業として展開していくことを考えており、川崎市のみならず、社会全体の利益となることを期待します。


一般社団法人プラスケア定款

(定款に定めた当法人の目的)

当法人は、がんなどの重大な疾病に罹患した患者とその家族を中心とする多くの一般市民に対して、それら疾病などによる精神的・社会的・実存的苦痛への支援、知識の普及啓発及び広報並びに地域医療・福祉に関する調査研究を行うことによって、地域社会の保健・医療又は福祉の増進と、公衆衛生の向上、地域包括ケアの推進に寄与することを目的とする。この法人は、この目的を達成するため、次の事業を行う。

(1)がんなどの重大な疾病に罹患した患者とその家族を中心とした一般市民に対する相談及び支援事業

(2)がんなどの重大な疾病などに関する正しい知識の普及啓発及び広報事業

(3)一般市民の疾病予防・健康増進に資する事業

(4)地域医療・福祉に関する調査研究並びにその成果を発表する事業

(5)前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業

 

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一般社団法人プラスケア定款
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